So-net無料ブログ作成
検索選択

写真用品市場は細胞分裂し大きくなっていく

 細胞は分裂して仲間を増やす。これは、生物学的にも無論そうだろうが、組織や社会的グループというやつにも当然ながら当てはまる。あるメーカーの内部の有力社員が独立して別の競合会社を作るという例はごくあることだ。自民党の一部が分裂し、他の党から同じく分裂してきたメンバーが結合したのが民主党だろう。

 もちろん、もとの会社にとっては自分たちのノウハウを知り尽くした競合会社ができるのだから、嬉しいわけはない。が、市場全体にとってはどうだろうか。意外に活性化して、パイが広がりいつの間にか全てが潤うようなパターンになったりもする。細胞分裂というのは大事なのだ。

 前回の本欄でも書いたCP+だが、この現場で実は細胞分裂の場面をまざまざと見せ付けられた気がした。

ケンコーブース.jpg  まず、三脚分野である。今回は、韓国のシルイのブランドが出展した。日本では常盤写真用品が扱うわけだが、これにより中国で第一位のベンロと第二位のシルイが日本に進出したことになる。さらに、バンガードブランドには、ミラーレス一眼用三脚のニベロが展示され話題を呼んでいた。これは今週号の業界紙のほうにも入れたのだが、日本にはいちはやく進出していたベンロを販売するワイドトレードの上田社長も「これまでは、スリック、ベルボンという二大メーカーが日本市場を占めていた。が、こうやって増えていくことで市場そのものが活性化するのではないか」と前向きにとらえていた。より、大きく細胞が分裂し市場が拡大しつつあるのだ。

 もっとも、そのスリック、ベルボンでさえ、新たな動きを示している。ベルボンでは、例のCUBE三脚のカラーバージョンやミニ三脚などの、どちらかというと雑貨ルートでも売れそうな商品にも力を入れてきたし、スリックでは女性開発者による女性のための三脚が提案されていた(写真はその開発者と参考展示された商品)。老舗内部もそれぞれ、外に向かって細胞分裂を繰り返しパイを広げているかのようだ。ちなみに、CP+が明けの2月15日には、テイクが電動水平雲台「アカダルス」の発表会を行っていた。スイスのメーカーの初参戦であり、こちらも市場の広がりにプラスしそうだ。加えて、インデューロ三脚の取扱会社も新たに決まった。どんどん、増殖していく。

 三脚分野だけではない。アイファイカードジャパンの無線機能付メディアカードに関しても、今回は当のアイファイのブース近くで、Trek2000JAPANが出展し、同様に無線機能付メディアを提案していた。まぁ、アイファイカードとは少し構造が違うようだが。。これに関しても、ワイドトレードの上田社長同様に、アイファイメディアジャパンの田中社長は、米国本社と打ち合わせして、静観を決めている。以前に、同社長にインタビューしたおりにも「無線機能付メディアの市場そのものが、これから広がっていくことは大事だと思う」ともコメントしていた。こちらも、細胞分裂による個体の成長、即ち市場の拡大の効果を知っているからだろう。

 ほかにもトイカメラとデジタル一眼を結びつける商材を発表したエー・パワーといい、雑貨分野などへの増殖を意識したかのようなエツミのブースといい、分裂し細胞を増やしていく動きがひしひしと感じられた。

  まさに、写真用品市場は細胞分裂を繰り返して巨大化する、のだ。

 しかし、細胞分裂といえば、ショーそのものに対してもそうだよね。CP+と同時期に、比較的CP+会場からアクセスの良い場所で開催されたイベントも好調だった。これはプロフォトをはじめ、ライカカメラジャパンやシュリロ、フェーズワンなどが商品を展示した完全に若手プロカメラマン向けのものであった。もともとプロ機材メーカーは、派手な演出などブースつくりに費用をかける必要などないのだから、この同時期に行われたイベントというか展示会は、成功したようだ。こちらも、良い意味でショー自体が細胞分裂をしているのかしれない。写真に関わる業界の発展という点では、実にポジティブな傾向だと思う。   用品ではないが、キヤノンの写真小売店もターゲットにした業務用プリンターも、このような動きにつながるんだろうねぇ。。 これからの写真業界全体の未来も結構明るそうだ。
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 2

曽我五郎

>「韓国のシルイのブランド」
シルイは中国のブランドなのではないでしょうか?
by 曽我五郎 (2011-02-28 03:24) 

ケンシン

コメントに気づかずに失礼しました。そうなんですよ。間違えて記載してしまいました。お詫びして訂正します。シルイは中国のブランドです。
by ケンシン (2011-05-08 22:06) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0